FXで用いられるトレンドインジケーターの一つ、MACD(マックディー)をMQL4でどう扱えばいいのかを解説します。
MACDの関数
MT4 EAのMACD(マックディー, Moving Average Convergence Divergence)が使える関数は、
double iMACD()
です。
標準で用意されている関数なので、だれでも利用可能です。
この関数で出せるのは、MACD線(単なるMACDあるいはMACDライン)とMACDシグナルの2つです。
日本人FXトレーダーは、MACDを好んで使う人がけっこう多くいます。
移動平均線好きっていうこともありそうです。
MACDは、二本の移動平均線がくっついたり、離れてたりする様子を数値に落とし込んだものです。
その数値を見てトレンドを判断しようとします。
これも、SMA(Simple Moving Average, 単純移動平均線)を用いるのか、EMA(Exponential Moving Average, 指数平滑移動平均線)のほうを用いるのかが分かれますが、MT4のMQL4で用意されているMACDは欧米で主流のEMAを採用しています。
EMAを使ったMACDのほうが、SMAのものより早く情報を読み取れます。
その何が良いのかというと、MACDはゴールデンクロスやデッドクロスを先読みできる指標だからです。
MACDの値は、価格に先行する形で進行します。
上昇トレンドや下降トレンドを予兆検知するインジケーターなのです。
double iMACD( string symbol, // 通貨ペア int timeframe, // 時間軸 int fast_ema_period, // 短期移動平均線の期間 int slow_ema_period, // 長期移動平均線の期間 int signal_period, // シグナルの期間 int applied_price, // 価格基準 int mode, // 線かシグナルか int shift // シフト );
ほかの関数と同じで、symbolはNULLで現通貨ペア、timeframeは0で現時間軸になります。
fast_ema_period、slow_ema_period、signal_periodは特段の理由がないかぎり、標準的な、12, 26, 9のまま使えばよいでしょう。
定数は次のようになっています。
ENUM_TIMEFRAMES PERIOD_CURRENT //現在の時間軸 PERIOD_M1 //1分 PERIOD_M2 //2分 PERIOD_M3 //3分 PERIOD_M4 //4分 PERIOD_M5 //5分 PERIOD_M15 //15分 PERIOD_M30 //30分 PERIOD_H1 //1時間 PERIOD_H4 //4時間 PERIOD_H8 //8時間 PERIOD_D1 //1日 PERIOD_W1 //1週間 PERIOD_MN1 //1ヶ月
ENUM_APPLIED_PRICE PRICE_CLOSE //0 PRICE_OPEN //1 PRICE_HIGH //2 PRICE_LOW //3 PRICE_MEDIAN //4 PRICE_TYPICAL //5 PRICE_WEIGHTED //6
ここはほとんどの場合で、PRICE_CLOSEが使われます。
Indicator Lines MODE_MAIN //0 線 MODE_SIGNAL //1 シグナル
シフトは現行を0として、1,2,3とバーを遡ります。
iMACD()の使い方
MACD(マックディー)は先に書いたように、価格に先行する形で、上昇トレンドや下降トレンドを予兆検知するインジケーターです。
マイナス値から0に向けた上昇は、移動平均線のゴールデンクロス、上昇トレンドを予兆検知しています。
逆にプラス値から0に向けた下降は、移動平均線のデッドクロス、下降トレンドを予兆検知しています。
値0付近をずっとうろうろしているなら、もみ合い、レンジ相場と判断できます。
また、MACD線とMACDシグナルの2つを使って、買いサイン、売りサインの発生とする方法があります。
シグナルはMACD線の移動平均線なのでMACDより緩やかに動きます。
MACDがMACDシグナルを下から上に抜けたら買いサイン、
MACDがMACDシグナルを上から下に抜けたら売りサイン
と使うことが可能です。
iMACDが使える海外FXはどこ?
最後に、MT4が使える国内FXは自分で探せても、海外FXはよくわからないというFX自動売買 初心者向けに、代表的な海外FXを2社オススメしておきますね。
日本人FXトレーダーのうち、5人に1人が利用していると言われるXMトレーディングと、世界的に口コミ評価が良いAxioryの2社です。
もちろんどちらも日本語表示、日本人サポート係です。
国内FXと海外FXは、それぞれにメリットとデメリットがあるので、上手に使い分ければいいかなと思います。