大手通信キャリアが2020年から5Gの本格投資を始める裏で、古い3Gサービスが終了しようとしています。
5Gの設備を新しく導入するために古い3Gを撤去して5Gに置換したい、サービスをやめたい面があります。
それ以外にもう1つ重要な側面があります。
それは改正割賦販売法です。
改正割賦販売法とは
改正割賦販売法とは、クレジット(分割)支払いに関する割賦販売法の法律が特定商取引法といっしょに改正、2018年6月から施行されたものです。
基本的には悪質商法から消費者を守る目的で改正された部分が多いのですが、そのなかに
安心して安全なクレジットカードを利用できるように、個人情報保護法でカバーされていない部分(クレジットカード番号そのものなど)の保護のための安全管理措置を義務づけました。
出典 : 早わかり改正割賦販売法
という部分があります。
簡単に言うと、クレジットカードやデビットカードを利用する部分をしっかりセキュリティ強化して安全な状態で運用してくださいねっていうことです。
ガラケーはセキュリティ上の問題がある
スマートフォンでは当たり前にウェブサイトの閲覧やメール、さらにはゲーム内の通信まで既に暗号化されています。
個人情報などセキュアな情報がやり取りされる可能性がある通信をしっかりと保護しています。
一方、ガラケーはどうかというと…。
ガラケーの多くの機種ではもう暗号通信に必要な電子証明書の更新が出来なくなっています。
ガラケー時代に採用されていた古い暗号方式は技術がより進んだ現代では暗号解読が可能になってしまいました。
スマートフォン時代の強力な新暗号方式に古いガラケーは対応していないのです。
そのためガラケー向けのウェブサイトはスマートフォンとは別のセキュリティがゆるい状態での運用になっています。
セキュリティーのゆるいガラケー向けサービスは改正された割賦販売法ではセキュリティ上の問題があるということになります。
法律面で許されなくなった以上、ガラケー向けの物販や会員制サービスなどクレジットカード情報を扱うサイトはもう継続できません。
サービス展開していた各社はガラケー向けのサービスを次々に終了しました。
そうなんです。
スマートフォン時代になっても何とか残してくれていたガラケー向けの各種サービスはどんどん終了してもうカスカスの状態になっているんです。
2020東京オリンピック前には3Gを止められない
オリンピックでたくさんの外国人が訪れる2020年はまだ3Gを停波できません。
世界ではまだ3Gが主流の国や地域があります。
それらのエリアから来た人にとって2020東京オリンピックで来日したときに3Gサービスがなかったら大問題になります。
オリンピック開催の時点ではまだ3Gを生かしておく必要があります。
2020年オリンピックが終わってその後の2年くらい経てオリンピック特需の観光需要が落ち着いたタイミングになれば一般消費者の3G需要はお終いに出来ます。
あとは大量に導入されまだ利用されている法人の置換が済めば3Gサービスを終えられるわけです。
auの3Gサービス終了がまさにオリンピックの2年後、2022年3月末です。
ソフトバンクが2024年1月下旬、NTTドコモが2026年3月末に3Gサービスを終了します。
NTTドコモなどの回線を使っている格安携帯電話会社も同じタイミングで3Gを使えなくなります。
人気記事
公式サイト