「日本の携帯電話通話料金は世界水準と比べて高い」という政府発言を受けてソフトバンクとauはサブブランドの低価格大容量プランを発表しました。
しかし、ブランド間の乗り換えには費用がかかること、サブブランドへ乗り換える手続きの敷居の高さが問題視されました。
そこに登場したのがNTTドコモの新料金プラン「ahamo」です。
ahamoは、料金プランの変更手続きをみるかぎり、仕組みがMNP(事業者間乗り換え)であることがわかります。
それを来年には手数料不要でシームレスに乗り換えできるようにDoCoMoはする予定です。
ソフトバンク、auもそれぞれ、ソフトバンクからY!モバイルへ、auからUQモバイルへの乗り換えについて、来年春から手数料ゼロで移行できるようにする計画です。
在宅ワークや自宅学習で大手キャリアの必要性が薄くなっている
大手キャリアが選ばれる理由の一つは、外出時のつながりやすさです。
格安携帯電話会社各社は朝夕の通勤時間帯、お昼休憩の時間帯になるとデータ通信しづらい状況がありました。
速度調査の結果からも明らかです。
この調査において、サブブランドは格安携帯電話会社のなかにあって大手キャリア並みのデータ通信快適性が確保されていることもわかっています。
さて、今年はコロナ禍によって、テレワークの増加、自宅学習が増えた結果、外でデータ通信することが大きく減りました。
コロナ後の社会においても、テレワークやオンラインミーティング、オンライン授業が残っていくことになります。
自宅ではWi-Fi環境を使用します。
ほとんどの時間を自宅で過ごす場合、外出時のデータ通信つながりやすさがキャリア選びにおいて重要でなくなってきています。
メインブランドとサブブランドは同じグループであって同じグループじゃない
大手通信キャリアである、ソフトバンクやau、NTTドコモは、それぞれにY!モバイル、UQモバイル、ahamo料金プランと企業として同じグループです。
しかし厳密に言うとブランドとして別です。
異ブランド間で家族割の人数カウントが通算して適用されません。
ソフトバンクとY!モバイル、auとUQモバイルの間では家族割の人数カウントを合算できないんです。
ahamoも従来プランのような家族割がありません。
同じ企業グループであって、同じグループではないんです。
家族みんな揃ってのサブブランド移行が進む
今まで家族割で割引を受けていたときと同じように家族割の恩恵を受けたい場合、家族全員そろってサブブランドへ移行しなければなりません。
2021年春以降、こういった家族全員でサブブランドへ乗り換えることが増えていくと予想されます。
大手キャリアを使っている理由のひとつに挙げられる最新iPhoneが購入できる点についても、かつてほどの端末割引率がもうありません。
Appleストアで購入した場合と大きな差がなくなってきています。
かんたんスマホや子供向けスマホもサブブランドに設定があります。
その他ほとんどのスマートフォンもSIMフリー端末として購入できます。
大手キャリアにしかないオプションサービスがどうしても必要!、手厚くサポートしてほしいという人以外はサブブランドに移行してもほとんど差異を感じないでしょう。
2021年はサブブランドへ、格安携帯電話会社へ、民族の大移動が起こる
乗り換えのハードルになっていた手続きの面倒さや費用面の負担がなくなれば、事業者間乗り換えが気軽にやりやすくなります。
2021年春以降は、これまでと比べてかんたんに乗り換えできるため、より魅力的な携帯ブランドへの乗り換えが加速するでしょう。
新料金プランの魅力、ポイント制度、満足度でころころ事業者を乗り換える人も出てくることになります。
2021年は携帯電話各社がどんな魅力を打ち出して顧客獲得に励むか目が離せません。
大手通信キャリア
グループ携帯電話会社
ワイモバイル(Y!mobile)
ソフトバンクのサブブランド。元イーアクセス
UQモバイル(UQ mobile)
KDDI auのサブブランド。UQUEENの人気CMでおなじみ
OCNモバイルONE
NTTコミュニケーションズのOCN
OCNモバイルONEは2023年6月26日(月)、新規お申し込みとSIMカード追加申込みの受付を終了