スマートフォン全盛の時代になっても音声翻訳機は売れてます。
外国語に不安を感じる海外旅行や海外出張、外国語で対応する必要に迫られている仕事現場など、スマホを出せないシーンがたくさんあります。
そんな場面で小型でAI機能搭載のモバイル自動翻訳機は人気のアイテムです。
専用の自動翻訳機の中でとても人気がある機種が累計100万台突破のポケトークです。
最新の自動翻訳機にどんなメリットがあるか
スマホのアプリで翻訳できるのにあえて専用の自動音声翻訳機を使うメリットがどこにあるのか。
一つには自動翻訳機は翻訳に特化していることが挙げられます。特化しているので小型サイズでシンプルな操作方法です。
もう1つはまだガラケーを使っていたりスマートフォンの電池を節約したかったりすることもあります。
スマホって海外でカメラ機能やマップアプリを多用するとあっという間に電池が減るんですよね。
さらに挙げれば持っている携帯電話を海外でデータ通信しないようにあえて設定している場合もあります。
携帯電話会社の海外ローミングは一部の国を除いてけっこう高価です。一生懸命に旅費を節約してるのにデータ通信に高額な支払いなんて本末転倒です。1日あたり1500円として7日間だと約1万円にもなります。
格安携帯電話会社の契約だとそもそもデータ通信の海外ローミング自体がなかったりします。
接客や交渉のシーンならお客を前にしてスマホをあわてて取り出すなんて失礼で出来ません。ここにも専用の音声翻訳機が活躍できる余地が見つかります。
お店の側で自動翻訳機を用意して迎えてくれるなんて好感度アップですよね。
ポケトークはANAとかJR西日本などの大企業でたくさんの採用実績があるみたいです。
鉄道各社や百貨店、ショッピングモール、ビル受付などに採用されています。
ホテルや旅館でも多数の採用実績があります。
最近に公表されたポケトークの一括導入事例を挙げると、
ニチイ学館の医療機関窓口業務に初期導入198台、
川崎市教育委員会が110台、
東海東京証券、
神戸市営地下鉄、
三井不動産のオフィスビル55棟、
箱根温泉旅館ホテル協同組合加盟の全107施設すべて
に採用されています。
留置場や拘置所内でもポケトークが活躍しはじめてるなんて記事もあります。
ゴーンもピコピコやってた? 外国人が増える留置場で「ポケトーク」が流行中
こんなところにも国際化の波 #ポケトーク #カルロスゴーン #文春オンラインhttps://t.co/xEAa5HhGL5— 文春オンライン (@bunshun_online) January 8, 2020
スマホのアプリで翻訳が出来るようになっても音声翻訳機は健在ですね。
音声翻訳機の仕組み
音声翻訳機は、基本的に日本語と外国語、たとえば英語や中国語、韓国語とのあいだで双方向に自動翻訳できる機器のことを言います。
機械に向かって発声した内容をインターネットを介してサーバーへ送信して文章を解析、もっとも適した翻訳文を返信してきます。
返信された翻訳文は内蔵スピーカーから音声となって流れます。
※ 一部の言語では音声出力に対応していなかったり、オフライン辞書だけで翻訳する機器もあります
翻訳機はガラケーやスマホと同様に待受け状態にしておいて使いたいときにすぐに使えるようにスタンバイ状態で持ち歩きます。
音声翻訳機は、海外旅行や海外出張、インバウンド客の接客、言語学習などに使えます。
インターネットを介して翻訳結果を得るということは回線を確保しないといけないわけですが、ポケトークSはグローバル通信が2年ぶん付属しているので世界のどこでも追加料金なく通信できます。
Wi-Fiにも対応しています。
自動翻訳機の翻訳の品質差はなくなってきている
音声翻訳機で一番気になる点は自動翻訳の精度とレスポンスだと思うんです。
レスポンスに関しては機器の性能が上がってくれば反応がよくなります。
年々、同じ値段帯の商品でも性能アップします。
その点はパソコンやスマホと同じです。1年や2年前と同じ価格帯の商品でも性能はアップしてますよね。
また、より高性能な半導体を使って機器を作ればレスポンスは必然的によくなります。しかし、そんな高級な自動翻訳機を求める層は限られます。
普通の人の懐具合なら1万円前後から高くても3万円くらいが音声翻訳機にかけられる費用の相場じゃないかと思います。
似たようなガジェットの電子辞書がだいたい1万円前後から4万円くらいの価格帯っていうのも参考になります。
スマートフォンでいえば普及機から中級機くらいの価格帯が音声翻訳機の価格帯とだいだい同じです。
同じ程度の性能と速さがあると思ってよいでしょう。
余談ですがポケトークSのOSは、Android OSなんです。
購入する音声翻訳機を比較検討する段階では翻訳の精度が気になります。
海外旅行なら誤訳をまだ笑える場面もこれがもし海外出張で大きな金額が動く契約の席とか責任問題を話し合う席なら誤訳は許されません。
たとえ安価な音声翻訳機といえ信用して使うわけですから求める水準を満たしているか気になる気持ちはよくわかります。
身も蓋もなく言ってしまうと、自動翻訳機器間の翻訳性能の差はほとんどありません。
実はどれも同じような言語データベースを用いています。
参照元が同じであれば翻訳結果に大差がないのはうなづけるところです。
ひと昔前と違ってコンピュータの性能とインターネットの速度が大きく進歩した現代では複数の巨大データベースを深層学習したAIを自動翻訳に用いています。
どの音声翻訳機もそうやって翻訳結果を得ています。
翻訳の精度は音声翻訳機のせいではない
翻訳結果の精度は、自動翻訳機の機器による差というよりも実はしゃべる側の差なんです。
音声翻訳機は会話の前後関係がわかりません。与えられた会話文だけから翻訳結果を返します。
だから、主語を省いたり文章が短いと話し手の意図がうまく伝わらず変な翻訳結果になることがあります。
10段階の10以上の情報を自動翻訳機に与えることが大事なんです。2や3の内容では翻訳するためには情報不足です。
音声翻訳機で良好な翻訳結果を得るコツは長めに話すことです。
5W1Hを気にして長めに自動翻訳機に向かって話せば、大きくずれない翻訳結果を得られます。
もう1点、機器に口を近づけすぎる人がいます。
マイクを唇にくっつけて歌う歌手のマネですか?みたいな人がいますよね。
翻訳機もスマホ同様にマイク性能がよいのでそんな必要はありません。逆にマイクに口を近づけすぎると音が割れて正確に音声解析できません。
日本語ではそれほど意識しないかもしれませんが、外国語の発音では空気音や破裂音が重要な意味を持っています。それらをちゃんとマイクに拾わせてあげないといけません。
目安として音声翻訳機を口から拳1つか2つぶんの距離を離してしゃべってください。
翻訳機を口に近づけすぎないように注意しましょう。
最新の自動翻訳機 ポケトークSを開封
前置きが長くなりました。一番最新の音声翻訳機「ポケトークS」を開封してみます。
ポケトークSは四角い綺麗な箱に収まっています。
iPhone以降のスマートフォンなど綺麗な化粧箱に入っている製品が増えましたね。
商品を購入して開封するワクワク感があるっていいことです。
自動翻訳機 ポケトークSのイメージカラーは黄色なのでしょうか。
そういえば明石家さんまさんが出ているポケトークの大型広告も黄色かったかな?
明石家さんまさんはオーストラリアのゴールドコーストに頻繁に訪れていることで有名ですね。
海外旅行によく行く、おしゃべりってことで広告キャラクターに選ばれたのかな?
広告を確認してみました。
そうですね。
たぶん商品のイメージカラーが黄色なんですね。
最初に見えた紙を取ると次にポケトークSの取扱説明書が出てきました。
音声翻訳機は高齢者やスマートフォン操作に慣れていない人も利用すると思うので、ちゃんとした取扱説明書が入っていることは高く評価できます。
最近ではペラペラな説明書もどきしか入っていないことも増えました。
その一方、利用規約のほうは事故防止や裁判沙汰防止のためにしっかり分厚い冊子が入っています。
自動翻訳機 ポケトークSの本体が見えました。
ポケトークSの本体、充電用ACアダプターと接続ケーブルが入っています。
ポケトークSは本体の重量が75gしかなくとても軽量です。
200g前後の重さがあるスマホと比較するとすごく軽く感じます。
ポケトークSの接続端子はUSB Type-Cなんですね。
ますますスマホっぽいです。
音声翻訳機のポケトークSはスマートフォンを思わせるとてもすっきりしたデザインです。
今回は白色の筐体ですが、ほかにも色があります。さらに特別仕様のドラえもんモデルが公式サイトで販売されています。
画面はタッチパネル搭載です。
スマートフォンの利用者であれば勘で操作できるでしょう。
大きさをペンと比べてみましょうか。
最近のスマートフォンはXperia 1みたいに超縦長とかペンよりも長いものも増えてますね。
ポケトークSは小さくて軽いのでポケットに入れてもジャケットが変形することもありません。
首からぶら下げることも出来るようにストラップホールド穴も付いてます。
迷いなしの画面ですね。
一番に需要が多いだろうと思われる、日本語←→英語の画面です。
下部の大きなボタンを押せばすぐに日本語から英語への翻訳モードになります。
画面真ん中の矢印を押せば、逆方向の翻訳になります。
英語って一口に言っても、4つも英語を搭載してありますね!
場所が違えば、トイレや地下鉄を表す単語が異なっていたり、建物の階数表現、発音も違いますから、英語をこう分けているのは納得です。
聞き取りに苦労するインド英語をわざわざ別にしているってことはインドに行っても自動翻訳機のポケトークSは大活躍できるってことですね。
ここまで4種類も英語を搭載してくれるのなら「オッケーラ」のシングリッシュ(シンガポールで話される訛りの強い英語)もあってよかったかも。
最後にカメラを起動させてみます。
ポケトークSのカメラ翻訳を使うシーンはメニューなどを近い距離の撮影も行なう場面も多いと思います。
ポケトークSのカメラはマクロの距離でもしっかりピントが合っています。
画面上のマークで気づくかもしれませんがフラッシュを搭載してる本格派カメラ機能です。
個人所有の普及版iPadのカメラはフラッシュが付いてませんよ(笑)
自動翻訳機 ポケトークSの新機能はカメラ翻訳機能のほかに、英会話レッスン機能、通貨や重さなど単位変換機能が新しく搭載になったみたいです。