AIのスキルをIT系のスキルだと思って放置している人はこれから先がヤバいです。
AIはこれからありとあらゆる分野、部門に入ってきます(すでに入りこんでいます)。
AIを意識して仕事できるか、企画・提案できるかというAIスキルがこれから先のキャリアでとても大切な時代になってきています。
AIが入ってくることを無視できない
これまで在宅勤務に消極的だった企業も否応なしに在宅ワークを推進しなければならない状況が来たように、「AIなんて無関係」と決め込んでいても、世の中にどんどんAIが入り込んできています。
経済産業省は、デジタルトランスフォーメーション(通称 DX)という企業のデジタル化を推進しなければ年間12兆円もの経済的損失になると危機感をつのらせています。
いまだに紙文化、ファックスやハンコ文化から抜けきれない業務をどんどんデジタル化しなさいと言っているわけです。
企業に常に最新のデジタル状態に変わり続けるように求めているのです。
そのデジタル化にAIがどんどん入り込んできています。
AIはどんな業種、分野、業務においても無視できない要素です。
そもそもAIって何?
そもそもAIとは何でしょうか?
小学館の百科事典「日本大百科全書」ではAIについて、
誤解を恐れず平易にいいかえるならば、「これまで人間にしかできなかった知的な行為(認識、推論、言語運用、創造など)を、どのような手順(アルゴリズム)とどのようなデータ(事前情報や知識)を準備すれば、それを機械的に実行できるか」を研究する分野である(名古屋大学 工学研究科 佐藤理史教授)
と書いています。
人間にしか出来ないと思われていた思考や作業をコンピュータに補助させたり肩代わりさせるということです。
たとえば、最新スマホのカメラは、これから撮影しようとする対象が風景か人物か食事か、撮影シーンを人間が切り替えて選ぶ必要がもはやありません。5万枚もの写真データベースと今の撮影画面からAIが分析して何を撮影しようとしてるか判断し自動的に最適な撮影設定にしてくれます。
暮らしや仕事のなかにある、困ったことや面倒くさいことにAIを活用する動きが進んでいます。
ロボット自動化(人型ロボットではない)やRPA(ロボティック プロセス オートメーション、ソフトウェアロボット、仮想知的労働者)という言葉がカンファレンスやセミナーで出てくるようになってきました。
AIは勉強すべきスキル
日本大百科全書のAIを解説する文の中にとても重要なことが書かれています。
「どのような手順(アルゴリズム)とどのようなデータ(事前情報や知識)を準備すれば、それを機械的に実行できるか 」
これこそが仕事をするすべての人がAIやRPAを活用するうえで意識しておく必要があることです。
AIというツールを業務や暮らしにどう活かせるか、活かせばいいか、常にそういう問題解決の視点や意識を持っていることが求めれています。
マイクロソフトのワードやエクセルは勉強しなくてもある程度までなら使えます。ただ本当にソフトウェアが持っている機能をフルに活用しようと思うと、関数やマクロなどをちゃんと勉強する必要があります。
AIも本格的に活用しようと思ったとき、AIをちゃんと勉強して理解しておく必要があります。
どうやってAIを学べばいい?
ここで最初の「AIのスキルをIT系のスキルだと思って放置している人」の勘違いは、AIというと「AIを作る人」だけが勉強すればいいものだと思ってしまっていたことです。
AIには「AIを作る人」「AIを使う人」の2面があります。
AIスキルを活用する「AIを使う人」はありとあらゆる業種、業務で必要です。
AIをうまく取り入れて使いこなせるスキルが求められています。
AIスキルというのは、かつてなかったスキルなので、持っていない人はこれからのキャリアップのために学んでいくしかありません。
AIを避けて通っていると、AIネイティブの子供たちが大人になったとき、今のパソコンやタブレット、スマホに疎いおじさんみたいな扱いされる時代が来ます。
ではどうやってAIスキルを学べばいいか。
とっかかりとして、まずはAIについて書かれた書籍や参考書を読んで広く浅く知っておくことをオススメします。
通販サイトのアマゾン(Amazon)にいろいろとAI関連書籍がありますがこのあたりの本がオススメです。
初心者が本格的にAIを学ぶ方法
本でAIをコツコツ独学していける人なら、さらに先の難しいAI専門書を読み進んでいくとよいでしょう。
ただ、書籍や参考書は疑問や難問、壁にぶち当たってもだれも答えてくれません。助けてくれません。卓上の域をこえられません。
本格的にAIスキルを学んでいこうと思ったら、やっぱり研修や講座でプロから教えてもらうのが無駄なく効率よくAIを学べる、良い選択肢の一つです。
まず所属している企業に社員なら受講自由なeラーニングがあれば、AI講座がないか探してみるといいでしょう。
「eラーニングなんて会社に用意されてないよ」っていうあなたは、外部で受講してAIスキルを身に付けるしかありません。
大学が行なっているカルチャースクールや生涯学習講座で「AI講座」を見かけることがあります。
大学の教授や講師がAI入門を講義してくれるので取っ掛かりに良いと思います。
記事を書いているわたしも講座を受講したことがあります。
ただ問題が1点あります。AIで常設の講座ってまずなくて、大学のカルチャースクールや生涯学習のコースは開催する募集期ごとに講座内容が変わるんです。
探しているときちょうど募集を見つけたらラッキー!くらいに思っておくといいです。
常設でAIスキルを学べる講座はどこにあるかというと、専門のスクールになります。
「AIを作る人」向けのゴリゴリ開発する専門的なコースはいろいろなスクールで開講されているのですが、一方の「AIを使う人」向けの講座はそれほど多くありません。
スクールで勉強するメリットは、個人でひたすら独学するモチベーションを維持するのが困難ですが、そこに学校のサポートがある点じゃないでしょうか。
スクールの場合、ありがたいことにメンターやティーチングアシスタント、チューターがずっとサポートしてくれます。
またこれは付録みたいなものですが、スクールなので就職や転職の相談にも乗ってもらえます。AIスキルが身に付いた暁には、年収アップを目指してみたい人もいるんじゃないですか? そんな望みも専門カウンセラーにサポートしてもらえます(かも)。
年収アップが叶えば、授業料なんて1年で回収できますからね。社会人が勉強するメリットはそれが年収upにつながる点ですよね。勉強した人と勉強しない人の間に年収差が生まれるのは当然の結果です。
以上、一からAIスキルの身につけ方についてでした。